近年、生活習慣病外来を設置する医療機関が増えてきています。高血圧症や糖尿病、脂質異常症などは動脈硬化を促進しますし、メタボなどの合併症を招くことでさらに健康被害を増大させるのです。現在は小さい子供が生活習慣病を発症する事例が増えており、食生活の欧米化や飽食が大きく関係していると言われています。生活習慣病外来を利用される方は、すでに血圧や血糖値、血中脂質などが高くなっている方です。生活習慣病外来を設置しているクリニックは、診察日時を指定したうえで対応しているところが目立ちます。
看護師が患者に対してできることは、生活習慣病のリスクを知ってもらうことです。管理栄養士の資格を有していれば、適切な食事指導ができるでしょう。生活習慣病は食生活と大きな関わりがあり、例えば血糖値や血中脂質、体脂肪などは食事からのカロリー摂取が大きく影響する性質があります。食べ物に好き嫌いがあると栄養バランスが崩れ、生活習慣病のリスクを高めるので要注意です。三大栄養素と微量栄養素のビタミンとミネラルは欠乏しないようにしましょう。
健康運動指導士の資格があれば、運動指導により健康で体力にあふれた身体づくりをサポートできます。運動は基礎代謝を正常にして、脂肪や血糖値などが増えないように調整する役割があります。40代くらいからは基礎代謝がかなり低下してくるので、若いころと比べても生活に運動を取り入れる必要性が大きくなるのです。生活習慣病の合併症によりメタボになると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の発症率を高めるので、メタボ予防の指導も欠かせません。患者の日常を見直し、生活習慣の改善に向けてアドバイスをするのも看護師の大事な役割の一つです。